
夜のとばりの中、直樹が30分位黒色セダンで揺られていると、郊外の広い敷地に設置されたマゾ強制収容所のサーチライトが見えて来た。マゾ強制収容所を囲む高いコンクリート塀の上部には、高圧電流が流れる有刺鉄線が張り巡らされていた。マゾ管理局の建物は、マゾ強制収容所敷地のコンクリート塀内側にあった。鋼鉄製の重たそうな門が開き、黒色セダンはマゾ強制収容所のコンクリート塀内側に入って、高層ビルみたいなマゾ管理局の裏口前で止まった。
夏希から拳銃を頭に突き付けられたまま、直樹は黒色セダンから降ろされた。夏希と直樹が降りると、車庫にでも入れるのか、麻丘絵美運転の黒色セダンは走り去った。夏希が裏口のインターホンで何やら話すと、裏口のシャッターが音を立てて上がり、マゾ強制収容所の女性看守3名が2人を迎えた。ここでようやく、夏希は小型拳銃をスーツ上着の内側に納めた。20代半ばの女性看守達は、上衣は軍服みたいなデザインの黒色制服の上着で、下衣は白色キュロットに黒革ニーハイブーツを履いており、まるで軍の女性将校みたいな出で立ちで、腰に乗馬鞭を下げていた。
直樹は、女性看守3名に取り囲まれるようにして廊下をしばらく歩かされ、夏希から精密判定検査室だと言われた、ある殺風景な部屋に入れられた。精密判定検査室は四畳半位の部屋で、中央に金属製の肘掛け椅子が一つだけ置いてあり、他には何も無かった。その椅子は、背もたれ上部からすり鉢型の金属製キャップが卓上ライトのアームの様なもので突き出ており、まるで死刑執行用の電気椅子みたいな形をしていた。
直樹が女性看守達からその不気味な椅子に座らされ、女性看守の1人が椅子の背もたれにあるボタンを押すと、椅子の脚と肘掛けに設置されている金属製の枷が、カシャンカシャンと音を立てて自動的に彼の両手首と両足首に嵌められ、身動き出来なくなった。別の女性看守が背もたれ上部のアームを調整して、金属製キャップを直樹の頭に嵌めた。夏希は直樹に、
「ポリグラフ検査でお前がマゾ男なのは、はっきりしているんだけど、精密判定検査の結果で判断する規則だからね…今から精密判定検査を始めるわよ」
と言って、女性看守達と一緒に精密判定検査室を出てドアを閉めた。一人残された直樹は、今からどんな検査をされるのか、不安で胸が押し潰されそうだった。不気味な椅子以外は何もない精密判定検査室だが、正面の壁には大型の鏡が嵌め込まれていた。おそらくマジックミラーで、向こう側から自分を観察しているんだろうと、直樹は推測した。不意に直樹は頭に強い電気ショックを感じ、気を失った。
気が付くと、直樹は全裸でフローリングの床に倒れていた。直樹は痛みが少し残っている頭に手をやり、上体を起こした。直樹が周りを見回すと、だだっ広い体育館みたいで何も無く、自分以外は誰もいなかった。
(ここは、どこだ?精密判定検査って、こんな所で一体何をするんだ?)
直樹が疑問に思っていると、不意に柏木夏希が目の前に現れた。夏希は丸めて輪にした一本鞭を持っており、上衣は軍服みたいな黒色制服、下衣は白色キュロットに黒革ニーハイブーツと、女性看守と全く同じ服装をしていた。
一体どこから現れたのかと、驚いている直樹に、
「マゾ男、今から取り調べを行うわ!正直に供述するんだよ!」
と夏希は言って、彼の傍のフローリングの床を一本鞭で叩いた。派手な鞭音が響き、怯えた直樹は、
「ヒイッ」
と短い悲鳴を漏らして、床から飛び跳ねた。
「マゾ男、正坐おし!」
夏希に命じられた直樹は、直ぐに正坐した。夏希は黒光りする一本鞭をしごきながら、
「マゾ男、お前はいつから自分がマゾだと気が付いたんだい?」
と直樹に訊ねた。一本鞭に怯えた直樹は、
「は、はい…高校1年生の頃です…」
と素直に供述した。夏希は続けて質問した。
「ふ~ん、高校1年でね…それで何があって、自分がマゾだと分かったの?」
「はい、それは本屋でアダルト雑誌を立ち読みした時、その雑誌にマゾ男が女性のお尻に顔を押し潰されているグラビアと、それの関係記事があって、それを見て興奮し、立っていられない位に勃起したからです…」
どういう訳か直樹は、夏希には正直に答えなければという気持ちになり、自分がマゾだと気付いたきっかけを、澱み無く話した。
「それで、自分がマゾだと自覚した訳か…お前は今、大学4年だから、マゾ歴はざっと7年なるわよね。“マゾ男人権剥奪法”が施行されて4年になるけど、よくマゾ男狩りから逃れられたわね?普通は“マゾ男人権剥奪法”施行前の、通話履歴かネット履歴等でマゾ男だと判明するのに…」
夏希が首を傾げて、呟くように語り掛けると、直樹は“マゾ男人権剥奪法”施行前の高校時代にどうやって自分のマゾ性癖を楽しんでいたのか、所持していたマゾ雑誌とマゾⅮVⅮをどのように処分したかを、詳細に供述した。直樹の供述を聞いた夏希は、納得したように大きく頷き、
「なるほどね…だから、マゾ男狩りの網に引っ掛からなかったんだわ。アナログがハイテクの死角をくぐり抜けた訳か…これは、マゾ管理局マゾ捜査部門の今後の課題になるわね」
と感心した口振りで感想を言った。夏希はニヤリと邪悪な笑みを浮かべると、
「ところで、お前は自分がマゾ男だと自白したことに、気が付いているの?」
と直樹に訊ねた。正坐している直樹は、体の力が抜けたように両手を床に着けてがっくりとうなだれ、
「はい…僕はマゾ男です。今更、隠し事はしません。煮るなり焼くなり、お好きなようにして下さい」
と夏希へ神妙に答えた。
「そう…なかなか良い心掛けね。まあ、正直に供述してくれたし、少しはご褒美をあげないとね…お前は今まで、SⅯクラブに行ったり、実際にSⅯプレイをしたことはあるの?」
夏希が訊ねると、
「いいえ、SⅯクラブに行ったり、実際にSⅯプレイをしたことは、一度もありません…僕はマゾ雑誌を読んだり、マゾⅮVⅮを見たり、SⅯプレイを想像したりして、オナニーしていました」
と直樹は正直に答えた。夏希は苦笑し、
「確かに、一度でもSⅯクラブに行っていたら、マゾ男狩りの網に引っ掛かっているわよね…でも、SⅯプレイを一度もしないで、マゾ強制収容所送りになるのは、あまりにも可哀想だわ。だから、お前がマゾ強制収容所に移送される前に、私がSⅯプレイの相手になってあげるわよ」
と直樹に言った。力無くうなだれていた直樹は、顔を上げて目を輝かせ、
「あ、あの…僕にSⅯプレイの初体験を、本当にさせてもらえるのですか?」
と喜びを隠し切れない声で、夏希に訊ねた。夏希は笑顔を浮かべ、
「ええ、本当よ。正直に供述してくれたしね…じゃあ、私のことは“夏希女王様”と呼んで頂戴。お前のことは“マゾ奴隷”と呼ぶわ。それと、自分のことは“僕”じゃなくて、“私め”と言いなさいね」
と直樹に告げた。直樹は夏希の足元にガバッとひれ伏し、
「ありがとうございます、夏希女王様…どうか僕を、いえ、この私めを調教して下さい!」
と礼を述べて、調教をお願いした。すると、夏希はひれ伏した直樹の頭を黒革ニーハイブーツで踏みにじり、
「口の利き方が、全然なってないわね!…まあ、初めてSⅯプレイをするんだから、仕方ないけど…いいこと、マゾ奴隷が“調教して下さい”と女王様に言って、調教するよう要求するなんて、とんでもなく無礼なことなのよ!こういう時は、“夏希女王様、私めの卑しい体をお好きなようにお使い戴いて、存分にお楽しみ下さいませ”とか言うものよ。奴隷の挨拶をやり直してご覧!」
と彼に命じた。後頭部を黒革ニーハイブーツで踏みにじられている直樹は、額を床に強く押し付けられている痛みを堪えながら、
「夏希女王様、私めの卑しい体をお使い戴き、存分にお楽しみ下さいませ」
と少し苦し気な声で、奴隷の挨拶をし直した。直樹の頭からニーハイブーツを外した夏希は、
「少し内容が違うみたいだけど、初めてだからこんなものかな…マゾ奴隷、顔をお上げ!」
と命じて、彼に上半身を起こさせ、正坐の姿勢にさせた。
「マゾ奴隷、自分の股間を見てご覧!」
夏希に言われた直樹は、自分の股間部を見て、自分のものが硬く屹立しているのに初めて気が付いた。
「いくら鈍いお前でも、さすがに分かるでしょう?お前は女の私からブーツで頭を踏みにじられて、興奮して勃起するマゾ男なんだって…お前は、正真正銘の変態マゾなのよ!最低の変態マゾ奴隷!」
夏希に罵られた直樹は、屈辱で顔を赤くして身震いしたが、屹立しているものの硬度は増していた。直樹は再度ひれ伏し、
「はい、私めは正真正銘の変態マゾです。夏希女王様、私めをもっと虐めて下さい」
と夏希に願った。夏希は、
「マゾ奴隷、顔をお上げ!」
と同じ命令をして、直樹に上体を起こさせた。直樹が正坐の姿勢になると、夏希は彼に目が眩む程の強烈な往復ビンタを張った。
「ヒイッ」
両頬の激しい痛みに、直樹が思わず悲鳴を漏らすと、
「本当に口の利き方が悪いわね!“変態マゾです”じゃなくて、“変態マゾでございます”でしょう!それに“虐めて下さい”じゃなくて、“私めの卑しい体を、お好きなようにお使い下さいませ”とか言うものよ!口の利き方から教えないといけないなんて、本当に手間が掛かるわね、この馬鹿マゾ奴隷!」
と叱りつけた。直樹はまたも夏希の足元にひれ伏し、
「誠に申し訳ございません。以後気を付けますので、何とぞお許し下さいませ」
と言葉遣いを考えながら、詫びの言葉を述べた。夏希は更に、
「マゾ奴隷、女王様の足元にひれ伏したら、奴隷の挨拶として、女王様の靴のつま先にキスするものよ!それも言われないと、気が付かないの?」
と直樹を責めた。直樹は慌てて、
「申し訳ございません、夏希女王様」
と言って、急いで夏希の黒革ニーハイブーツのつま先に、何度も音を立ててキスをした。夏希はニーハイブーツを引き、
「マゾ奴隷、もうキスはいいから、床に仰向けにおなり!」
と命令して、直樹を床に仰向かせた。夏希は仰向いている直樹の顔に、後ろ向きに跨いで仁王立ちになった。
「お前は、マゾ男の顔が女性のお尻で押し潰されているグラビアを見て、凄く興奮して勃起してしまい、自分がマゾだと自覚したんでしょう?それを、実際に体現させてあげるわ」
夏希はそう言って、直樹の顔に腰をゆっくり下ろした。床に仰向いている直樹は、白色キュロットに覆われている夏希の股間が接近するのを見て、長年の夢想が現実になる感激で胸が一杯になった。夏希の股間部が直樹の顔面に接すると、彼女は腰を揺らして股間部と肉付きのよい豊かな尻で彼の顔面を蹂躙した。夏希の尻下から直樹の苦しそうな呻き声が漏れたが、彼の股間のものは萎えることなく、硬い屹立を保っていた。
しばらく腰を揺らしていた夏希は、一旦立ち上がった。それから、カチャカチャと音を立てて黒革ベルトを緩め、白色キュロットを膝まで下し、穿いているピンク色パンティを露わにした。夏希は仰向いている直樹の顔を見下し、
「キュロットを穿いたままじゃ、顔面騎乗されても味気無いでしょう?今度は、パンティ越しの顔面騎乗を味わせてあげるわ」
と言って、再び腰を落とした。夏希の豊かな尻を包んでいるピンク色パンティが近づくのを見て、直樹は興奮が高まった。夏希のピンク色パンティに包まれた豊かで重量のある尻が直樹の顔面を押し潰し、彼は歓喜に打ち震えた。夏希は再び腰を揺らし、ピンク色パンティのクロッチ部分に包まれた秘肉と豊かな尻を使って、直樹の鼻と口元を蹂躙した。直樹は鼻と口を塞がれて、呼吸が満足に出来ずに苦しんだが、股間で屹立しているものは、ますます硬度を増した。
適当なところで立ち上がった夏希は、今度はピンク色パンティを膝まで下した。夏希の露わになった股間を見上げた直樹は、濃い陰毛に縁取られ、興奮し赤く充血して捲れている陰唇が目に入り、股間で屹立しているものが極限まで硬くなった。夏希は直樹の顔を見下しながら、
「マゾ奴隷、パンティ越しじゃ、まどろっこしいでしょう…だから次は、直接顔面騎乗してあげるわね」
と言って、腰を下ろした。夏希はただ腰を揺らすだけではなく、濡れた陰唇を直樹の鼻と口元に擦りつけたり、両手で自分の尻を開き、露出した肛門を鼻と口元に押し付けたりした。夏希の陰部で顔面を蹂躙されている直樹は、饐えたような強い女の臭いを嗅がされて、屈辱と歓喜が入り混じり体を震わせた。直樹の股間のものは興奮のあまり、射精寸前まで猛々しく怒張した。
それに気づいた夏希は、腰を揺らしながら手を伸ばして怒張しているものを掴み、ゆっくりとしごき始めた。夏希の尻下から、直樹の哀れな呻き声が聞こえて来た。夏希は腰の動きに連動して、しごく手の動きも段々と速くしたので、直樹が射精するまでには、もう間が無いと思われた。
しかし、夏希はあと一擦りで射精するというところで、しごいていた手をパッと放し、仰向いている直樹の顔面から立ち上がった。紙一重で射精出来なかった直樹は、切なそうな深いため息をついた。夏希はピンク色パンティと白色キュロットを引き上げ、黒革ベルトを締め直した。それから、仰向いている直樹から離れ、床に置いていた一本鞭を手にした。
夏希は、まだ床で仰向けになっている直樹に、
「どうせ、マゾ奴隷のお前は女性から鞭打たれるのを夢想して、オナニーしていたんでしょう?鞭の痛みを、実際に味わせてあげるわよ」
と言って、一本鞭を彼の体に鋭く振り下ろした。
「ギャアァーッ」
風を切った一本鞭が、仰向いている直樹の腹を叩き、彼は絶叫を上げて体を跳ね上げた。夏希は続けて一本鞭を振るって打ち据え、体が切り裂かれるような激痛を受けた直樹は、悲鳴を上げ両手で頭を抱えて、床に転がった。夏希はもう一度、一本鞭を直樹に振り下ろし、彼に獣じみた絶叫を湧かせ、激痛で体を硬直させた。一本鞭の威力は絶大であり、真っ赤に焼けたワイヤーロープで叩かれたような激しい痛みと衝撃は、たった3発の鞭打ちで直樹を動けなくさせた。直樹の股間で射精寸前まで猛々しく怒張していたものは、一本鞭による激痛で、惨めに萎えてしまった。
夏希は床へ横になっている直樹に近づき、彼の頭を黒革ニーハイブーツで踏みにじって、
「マゾ奴隷、如何かしら?これが鞭の痛みよ…まだ、物足りないかしら?鞭をもっと味わいたい?」
とからかうように訊ねた。直樹はニーハイブーツ靴裏から、
「いいえ、もう十分です…鞭は十分に戴きました…もう、鞭はお許し下さいませ…お願い致します…」
と苦しそうに返事をした。夏希に言われた通り、女性から鞭打たれるのを想像して、オナニーしていた直樹であったが、現実の鞭打ちがこれ程痛いものだとは思っていなかった。直樹の頭からニーハイブーツを外した夏希は、
「ふふんっ、3回鞭打たれただけで音を上げるなんて、情けないマゾ奴隷だね…まあ、これで本当の鞭の痛みが分かったでしょう」
と言って、一本鞭を床に放った。それから、夏希は直樹に、
「マゾ奴隷、いつまでも寝転がってないで、きちんと正坐おし!」
と命じた。直樹が鞭痕に引きつる体を何とか動かし、床に正坐して夏希を見ると、彼女はいつの間にかペニスバンドを腰に装着していた。夏希は腰を突き出し、正坐している直樹の口元に、ペニスバンドのディルドゥ部分先端を突き付けた。
「マゾ奴隷、フェラチオおし!お前も一応は男の端くれだから、どこをどう舐めれば気持ちよくなるか分かるでしょう?心を込めて、丁寧にフェラチオするのよ!」
夏希に命じられた直樹は、ディルドゥ部分先端を咥え、舌を動かして懸命に舐め始めた。疑似ペニスとは言え、男の自分が女性からフェラチオを強要させられるのは、直樹にとって強い屈辱だった。しかし、その屈辱感がマゾヒストの直樹を興奮させ、一本鞭の激痛で萎えていたものを再び硬く屹立させた。
直樹に念入りにフェラチオさせていた夏希は、適当なところで腰を引き、彼の口からディルドゥ部分を引き抜いた。夏希は直樹に、
「マゾ奴隷、後ろ向きになって、四つん這いにおなり!」
と命令して、彼を四つん這いにさせた。しゃがんだ夏希は、両手で直樹の尻たぶを拡げ、露出した肛門にディルドゥ部分先端を宛がった。
「マゾ奴隷、お尻の力を抜いておくのよ!下手に力んだら、肛門が裂けて切れ痔になり、一生苦しむわよ!」
直樹にそう注意した夏希は、腰を力強く突き出し、ペニスバンドのディルドゥ部分を彼の肛門に挿入した。ディルドゥ部分は直樹の唾でベトベトになっていたためか、思ったより滑らかに挿入された。
「アヒィッ」
肛門にディルドゥ部分を押し込まれた直樹は、その異様な感覚に短い悲鳴をもらした。しかし、直樹の股間のものは、硬い屹立を保っていた。夏希はゆっくりと腰を動かしながら、手をのばして直樹の屹立しているものを握ると、
「肛門を犯されて、こんなに硬く勃起しているじゃないの…ひょっとしたらお前はホモで、男からオカマを掘られたことがあるんじゃない?」
とからかい、ゆっくりしごき始めた。直樹は泣き出しそうな声で、
「そんな、僕…いえ、私めはホモではありません…」
と夏希に返事をした。夏希は、腰としごいている手の動きを段々と速くしながら、
「あら、それなら、何でこんなに興奮して勃起しているのよ?肛門を犯されて喜ぶなんて、ホモに違いないわ」
と嘲るように言った。ディルドゥ部分で前立腺を刺激されている直樹は、喘ぎながら、
「いいえ、違います…私めはホモじゃありません…信じて下さい」
と答えた。夏希は笑いながら、腰と手を激しく動かし、
「まあ、お前がホモかどうかなんて、どうでもいいわ…でも、男のお前が女に肛門を犯されて、こんなに勃起して喜んでいるなんて、どちらにしてもマゾヒストなのよね…この、最低の変態マゾ奴隷め!」
と直樹を蔑んだ。あまりの屈辱で、直樹の目に涙が浮かんできたが、ペニスバンドで前立腺を刺激されている彼のものは萎えることなく、極限まで怒張していた。
腰と手を激しく動かしていた夏希だったが、直樹が射精寸前にパッと手を放し、腰を引いて彼の肛門からペニスバンドのディルドゥ部分を引き抜いた。またも、後一歩で射精を許されなかった直樹の口から、切なそうな吐息が漏れた。

立ち上がった夏希は、腰のペニスバンドを外して床に放り、
「マゾ奴隷、こっちを向いて、正坐おし!」
と直樹に命令した。直樹はよろよろと体の向きを変え、夏希の方に向いて正坐した。直樹を見下した夏希は、
「マゾ奴隷、顔を上向かせて、口を大きくお開き!」
と命じた。直樹が命じられた通りに、上向いて口を開くと、夏希は、
「マゾのお前は、女から人間痰壺にされたかったんでしょう?」
と言って、カーッ、ペッとわざと大きな音を立て、彼の口に黄色い痰を吐き入れた。思わず夏希の痰を飲み込んだ直樹は、喉で痰のぬるりとした不快な感触を感じ、屈辱で身震いした。しかし、普通の男なら耐えられない強い屈辱を受けても、マゾヒストの直樹は興奮が高まるばかりだった。
正坐している直樹の目の前で、夏希は再度黒革ベルトを緩め、白色キュロットとピンク色パンティを一緒に膝までずり下げた。夏希は両手で直樹の髪を掴んで引き寄せ、彼の開いている口を自分の陰部に宛がった。
「あいにく今は生理じゃなくて、お前を人間ナプキンにはしてあげられないけど、催してきたから、人間便器にしてあげることは出来るわ…どうせマゾのお前は、女の便器にされておしっこを飲まされるのを想像しながら、オナニーしていたんでしょう?お前の夢を叶えてあげるわ。生理じゃないから赤ワインとはいかないけど、私の身体で熟成された白ワインをたっぷりお飲み!」
夏希は直樹にそう告げると、彼の口に遠慮無く排尿した。今まで直樹が想像していたのとは違って、実際の尿はアンモニア臭がきつく、ピリつくような刺激的な味で喉につっかえ、簡単に飲み下せるものではなかった。しかし、吐いたりしたら夏希にどんなお仕置きを受けるか分からないと恐れた直樹は、赤くぬめった陰唇から湧き出る尿を、死ぬ思いで懸命に飲み続けた。
夏希の尿は、直樹の口中と鼻孔に強いアンモニア臭を充満させ、彼の喉を焼いて胃に重く溜まっていった。直樹は、
(僕は、女のおしっこを飲んだんだ…これで僕は、女の人間便器にまで落ちてしまったんだ…)
と思い、強い屈辱を感じて立ち直れない程に落ち込だ。しかし、その屈辱感が背骨に電流を走らせるような快感を覚えさせ、直樹の体が小刻みに震えた。
排尿を終えた夏希は、直樹に尿で濡れた自分の陰部を舐めさせ、トイレットペーパーの代わりにした。改めて直樹の舌に尿のピリピリとした味が拡がり、口中には尿のアンモニア臭が充満して、彼に女の人間便器に落とされた屈辱感を再び味わせた。
直樹から離れた夏希は、ピンク色パンティと白色キュロットを引き上げ、黒革ベルトを締め直したが、その際に彼が射精しているのに気が付いた。射精を焦らしに焦らされていた直樹は、夏希から人間便器にされて尿を飲まされ、そのあまりの屈辱と興奮で本人も知らない間に射精してしまったのだった。
夏希は正坐している直樹に、目から火花が散る程の強烈な往復ビンタを浴びせ、
「マゾ奴隷の分際で、女王様である私の許しも得ずに、何で勝手に射精するのよ!」
と叱責した。直樹は、直ちに夏希の足元で土下座し、彼女の黒革ニーハイブーツつま先にキスして、
「申し訳ございません、夏希女王様…夏希女王様の御身体から下賜なされる高貴な白ワインを飲ませて戴き、興奮のあまり射精してしまったのです…どうか、お許し下さいませ」
と必死に詫びた。夏希は、土下座している直樹の頭を黒革ニーハイブーツで軽く蹴り、
「ふんっ、調子のいいことばかり言うんじゃないわよ!床をお前の汚らわしい精液で汚すなんて、マゾ奴隷にあるまじき無礼な行為だわ!責任を取って、お前の舌で床をきれいにしなさい!」
と命じた。直樹はよろよろと四つん這いになり、床に飛び散った自分の精液を舐め取り始めた。精液の生臭い味と、埃のざらついた感触を舌で感じた直樹は、強い屈辱を感じて体が震えた。夏希は、床の精液を舐め取っている直樹を、
「うふふ、女のおしっこを飲んで射精するなんて、マゾ男以外の何者でもないわね。どんなに弁解しても、射精したことで、お前は自分がマゾ男だと見事に証明しているわ…これで分かったでしょう?お前は女に虐められて興奮し射精する、正真正銘のマゾ男なんだってことが!」
と酷く侮蔑した。夏希にマゾ男だときっぱり指摘された直樹は、屈辱のあまり目から涙をこぼした。しかし直樹は、自分は本当にマゾ男なんだと、改めて自覚した。その途端、直樹は頭に電気ショックみたいな痛みを受けて、気を失った。
気が付くと、灰色スエット姿の直樹は殺風景な精密判定検査室で、電気椅子みたいな不気味な椅子に座っていた。
(えっ、何だ?一体、どうしたんだ?今まで、夢を見ていたのか?)
直樹が動揺していると、不意にドアが開き、スーツ姿の夏希と軍服みたいな制服を来た女性看守達が入って来た。女性看守達は、直樹の頭から金属製キャップを外し、椅子の背もたれにあるスイッチを押して、彼の両手首と両足首の拘束を解いた。
夏希は、まだ椅子に座っている直樹を指差し、
「藤本直樹!精密判定検査の結果、お前はマゾ男と判明した…よって、この場で人権を剥奪し逮捕する!」
と張りのある声で告げた。思わず椅子から立ち上がった直樹は、
「そんな、精密判定検査と言っても、まだ何も…」
と抗議しようとした。だが夏希は、直樹の顔の前に指を突き付けて、
「お黙り、マゾ男!」
と一喝し、彼を黙らせて説明を始めた。
「お前が座っていた椅子は精密判定機で、脳に直接電気信号を送り、凄くリアルなバーチャル体験をさせるのよ。それに、記憶中枢を刺激して、隠していることや忘れていることを引き出して、供述させる機能もあるわ。モニターで見ていたけど、お前はバーチャル空間の中で、自分はマゾ男だとしっかり自白したじゃないの…だから念のために、簡易ポリグラフ検査で波形の振り幅が特に大きかった、ブーツ・顔面騎乗・鞭・ペニスバンド・人間痰壺・人間便器の質問に沿ったプログラムの電気信号をお前の脳に送り、反応を確認したのよ」
夏希の説明を受けて、直樹は夢と思っていた中で、自分のマゾ性癖等を彼女に洗いざらい話した理由が分かった。しかし直樹は、人権が全く無いマゾ男として逮捕され、マゾ強制収容所に入れられて酷い虐待を受けるのは、何とか避けたかった。直樹は、如何にも弁護士志望の法学部学生らしく、
「しかし、脳に送られた電気信号により判断力を欠如させられて、正常な意識下に無い供述には、証拠能力が無い筈だ…これは冤罪で、人権侵害に当たるんじゃないのか?」
と反論して粘った。しかし、薄笑いを浮かべた夏希は、直樹の股間を指差して、
「お前が射精したのが、何よりの証拠よ!女に虐められるバーチャル体験で射精するのは、マゾ男しかいないわ!」
とはっきり言い切った。夏希に指差されたところを見た直樹は、灰色スエットの股間部分が精液でぐっしょりと濡れそぼっているのを、この時に初めて気が付いた。
「ああ、そんな…」
もう逃れられないと自覚した直樹は、絶望的な声を出し体の力が抜けて膝から崩れ落ち、正坐した格好でがっくりとうなだれて、床に両手を着けた。直樹を見下した夏希は、
「お前は既に、人権を剥奪され逮捕されているのよ。そんなお前が、人権侵害とか言うのはお笑い草ね…とにかく、ご託を言ってないで、さっさと服をお脱ぎ!マゾ男が、人間様みたいに服を着ているんじゃないわよ!」
と言い放った。反抗する気力が無くなった直樹は、よろよろと立ち上がり、灰色スエットを床に脱ぎ捨て、全裸になった。直樹の灰色スエットは、女性看守が床から拾って丸め、廊下にあるゴミ箱に突っ込んだ。女性看守の1人が、
「両手を後ろにお回し!」
と直樹に命じ、彼が股間を覆っていた両手を背中にやると、後ろ手錠が掛けられた。別の女性看守は、やや幅広で厚みのある黒い首輪を直樹の首に回し、カチリと金具の音を立てて固定した。直樹の首に首輪を嵌めた女性看守は、
「この首輪は、この強制収容所から50m以上離れると、自動的に爆発して首が吹っ飛ぶから、脱走しようとは思わないことね…それと、この首輪を切断しようとしたり、結合部をこじ開けようとすると、同じく爆発するから、くれぐれも馬鹿な真似はしないように」
と彼に恐ろしい説明と注意をした。また別の女性看守は、
「もう、汚いし臭いわね…」
とブツブツ文句を言いながら、精液にまみれている直樹の陰部をウェットティッシュで拭くと、彼の陰茎と陰嚢の根元に革紐をしっかり括り付けた。その女性看守は、革紐の端を持ってグイッと強く引っ張り、
「マゾ男、いつまでもぼうっとしてないで、マゾ強制収容所に行くわよ!」
と直樹に告げて、開いたドアに向かって歩き出した。後ろ手錠を掛けられている直樹は、股間のものが引きちぎられそうな痛みに、惨めに腰を前に突き出し、
「ああっ、待って、待って下さい…」
と哀れな声で訴え、革紐を引っ張っている女性看守の後をついて精密判定検査室を出た。
直樹と夏希と女性看守達が、精密判定検査室から廊下に出ると、夏希は女性看守達に、
「私の仕事はここまでね…それじゃ、私はこのマゾ男の家族に検査結果を連絡して、マゾ男逮捕報告書を作成しないといけないから、後はよろしくお願いします」
と言い残し、別方向に立ち去った。
革紐を引っ張っている女性看守が、マゾ管理局とマゾ強制収容所を繋ぐ渡り廊下を先に歩き、その後を首輪だけ着けた全裸の直樹が腰を突き出した不様な格好でついて行って、そのすぐ後ろに2人の女性看守が乗馬鞭で彼の尻をつつきながら歩いた。
股間のものを女性看守に革紐で引っ張られている全裸で後ろ手錠の直樹は、マゾ男として人権を剥奪され逮捕されることで、こんなにも恥ずかしく惨めな目に遭わされるとは、想像もしていなかった。しかし、直樹が悲惨な目に遭わされるのは、これからが本番だった。
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